《第2日目》 天気 晴れ   参加者 12名

  ・ 
2日目の哲学講座は小春日和の中で行われた。

   テーマは決めずに内山さんに自在に語っていただいた。
    勝手に名付けるとすれば、「森林文化と里山文化の現代事情」とでも言おうか。

   @ 照葉樹林文化論
 
     中尾佐助より提唱
  
     照葉樹林帯のくらしは原生種の稲を含めた雑穀と芋の文化として捉え、稲は南方系とみられていた。
     そしてやがて北方のブナ帯文化とも混じり融合していったと考えた。

   A 里地里山文化論

     養父志乃夫より提唱。

     照葉樹林文化というより里山文化との考え方を提唱している。
     稲の原産地を長江中流域とみて、日本の縄文時代には採集の暮らしと共に
     稲作を含む穀物の栽培も既になされていた。
     こうした人々の暮らしに立脚した文化の考え方。



     B 今日の里山

        今日、里山文化といっても森と村の暮らしというより、
     都市の人間として里山が主要な課題になり、山村では里山的な考え方がなくなりつつある。

     山菜は村の暮らしよりむしろ都市の人のためになり、
     その採取場所も森の中ではなく道端など日の当たる場所に限られ、
     キノコ類は里山ではなく奥山に変りつつある。
     薪、炭の利用もほとんどない。
     農村的里山利用は実際的ではなくなってしまった。


     C 都市周辺の里山

     都市の周辺の里山を見ると、人手を加えているところは自分たちの気に入った景観を作るべく手が加えられていて、
     生物多様性という観点からは必ずしもふさわしくなっているとはいいがたい。
     目に見えない小動物は手を加えないほうが多様な場合が多い。

     かつての里山を復活させようと手を加える試みもされているが、
     里山の恵みを利用しなくなった今、その維持はほとんど不可能に近い。

    D 今日の森林

     森林の維持に対して、林業への誘導として細かな補助金制度があるがあまり意味があるとは思えない。
     逆効果として阻害要因となっている場合もある。
     森と木材をセットとした利用と整備の施策を推進することが今大切であると言われている。

    E 木材自給率

     木材自給率は18%から最近は合板の製造利用により21%に上っている。
     しかし、家具など木工製品は自給率からはずされていたり、建築材料だけ見れば50%あることをかんがえると
     木材自給は小さくない。

     パルプ材としての自給率は大変低くもっと上げることが可能だ。
     しかし建材に限るならば、外材が耐力が低いなどという怪しげな考え方は出来なくなっている。
     木造住宅の耐久性に関しては、現在は30年、40年での建替えも、
     老朽化してというよりは、利用の面のしにくさ、見栄えからの理由であることがほとんどである。


森林あるいは山は神の存在、信仰の場として維持管理されていたが、
江戸後期から物見遊山に利用されたり、近代登山の導入でスポーツ・目的登山となった。

神の居なくなった森林の管理をどう進めるかも今日的な課題となってきたのではないだろうか。

      11月14日(土)〜15日(日)

      

《第1日目》 天気 雨のち曇り時々晴れ間あり  参加者7名

  

・ コナラ広場に着くとすぐにブルーシートで雨よけを張る。
  しばらくして雨も止み始めた。

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・ 作業は枯損木、落ち枝の片付けを中心に行う。
 樹木の名札づくりも進める。

・ 隣接する皆伐地は機械が入って軽石の掘削搬出が続いているようだ。
 一部この春植えられたヒノキは順調に成育している。

・ この高みからの眺めは美しい。
 遠く谷川岳の頂上は雲がかかって見えない。
 もう冠雪のたよりも聞こえているが確かめられなかった。

・ 今回もカモシカに会えた。
 森の一番南の急な斜面に佇み、我々3人と目が合った。
 「こんにちは」と目で挨拶。距離は20mくらいか。
 双眼鏡でその動きを詳細に見るが、時々首を動かす程度でじっとしていた。
 10分ほど対峙していたが、我々の方から別れを告げた。

・ 伐採地から先の広葉樹林帯が見事な赤銅色に染まり広がりを見せている。
 植林地には、クマイチゴの類と芽生えたメギが赤く色づき、

 実生のスギと植えたヒノキの緑の合間に点在して美しい対比を見せている

フユノハナワラビ

・ 森は小雨に濡れ、一時濃い霧に覆われしっとりとした風情。
 目だった紅葉はないが足元に落ち葉が折り重なり秋深しを感じさせる。

・ 森をひととおり歩いてみると、枯れ木、枯れ枝の散乱が目立ち根こそぎの倒木もあちこちにみられる。
 ムラサキシキブ、ガマズミ、ニシキギの実が目立つ。
 ダンコウバイ、ツノハシバミ、ヤマツツジは既に来年の花芽をつけ寒い冬を乗り切る覚悟をきめている。

 ツルリンドウが鮮やかな赤紫色の実を見せてくれた。

・ 新しい発見は、フユノハナワラビ。
 名前も姿も図鑑でしか知り得なかったのが、ついに見られた。
 じっくり散策すると沢山見つかるのかもしれない。